本当の「不倫」 ①

ちかごろ私は、柄にもなく日本語の乱れを憂慮しないではいられません。憂いの種の一つは「不倫」・不倫という言葉は、元来人妻や妻帯者のいけない(つまり配偶者以外との)恋愛を意味するものではなかったのに、今や不倫といえばもうそれしかないという状態なのです。

小説や週刊誌の類で使われているだけならまだしも、最近ではどうやら学術用語としても定着しつつあるようです。たとえば家族研究の案内書「AERA Mook」の中では、不倫は「家族を読み解くためのキーワード」の一つに挙げられ、「字義的」には「人倫にはずれる」といういみであるが、「婚姻外性関係の場合のみ」こう呼ばれると記されています。たしかに昨今の用例ではそのとおりであり、「広辞苑」ほか大方の国語辞典に照らしても、この「字義」は誤りとはいえないでしょう。

furin

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