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死体に群がる見物人 ②

死体見物。死骸観察。というと、私たちはどうしても猟奇趣味を思い浮かべてしまいますが、当時は必ずしもそうではなかったようでして、「死体見物」はごく当然の事のように盛んに行われていました。その証拠に、鳥取藩の出来事を編年体でまとめた「鳥府厳秘録」「化政厳秘録」等の記録にも、同様の記事が登場します。とりあえずその一部をご紹介しましょう。

「鳥府厳秘録」では、享和元年三月十七日に「山伏堀に死体の赤子捨有」之、見物の人蟻集す」とありますし、同じ年にも「知頭橋の下竹蔵の前へ水死の老婦停り、見物の人両涯如」という具合です。堀に浮かんだ赤ちゃんの死体を一目見ようと、「見物の人」が押しかけたというのです。